口から肛門までは一本の長い管でつながっているのですが、これを消化管といいます。
消化管は、食物を摂取し、これを消化・吸収した後、不要なものは排泄するという働きをするわけですが、それらに関係する器官(食道、胃、大腸、小腸 等)と消化管の消化や吸収を助ける働きをする臓器(肝臓、膵臓、胆のう)で起きたとされる異常や病気を診るのが消化器内科です。
当診療科では、腹痛、嘔吐・吐き気、下痢、胃もたれ、胸やけなどの症状を訴えて、受診されることが多く、これらは一過性なことが大半です。
ただこのような場合であっても、逆流性食道炎、胃・十二指腸潰瘍、腸炎、胆石症などの可能性もあり、放置が続けば重症化してしまうこともありますので注意が必要です。
診察の結果、検査が必要となれば、血液検査や便検査による一般検査をはじめ、X線検査、超音波検査(エコー)、内視鏡検査等による画像検査を行うなどして、総合的に判断し、診断をつけていきます。
なお胃がんや大腸がんにつきましては、40歳を過ぎると罹患率は上昇していきます。
どちらも早期発見・早期治療が望ましいのですが、自覚症状が出にくいので発症初期で見つかるのは難しく、初期で発見されるのは内視鏡検査によることが大半です。
早期発見には、胃カメラや大腸カメラは欠かせません。
これまで胃や腸に何の症状もなかったという方も、40歳を過ぎた頃には定期的に内視鏡検査を受けられることをおすすめします。
以下の症状などがみられる場合は
消化器内科をご受診ください
- 便潜血検査で陽性の判定を受けた
- 食べ物がうまく飲み込めない、つかえ感がある
- 胸やけがする、酸っぱいものが込み上げる
- 胃が痛む、胃がもたれる
- 便通異常(下痢・便秘)が慢性的に続く
- 血便や下血がみられている
- 食欲不振や体重減少がある
- 嘔吐や吐き気を起こしている
など
消化器内科で取り扱う代表的な疾患
- 逆流性食道炎
- 食道カンジダ症
- 急性胃炎
- 慢性胃炎
- 胃・十二指腸潰瘍
- ピロリ菌感染症
- 機能性消化管障害
- 感染性胃腸炎
- 急性腸炎(虫垂炎、憩室炎、虚血性腸炎 等)
- 便秘症
- 下痢症
- 過敏性腸症候群(IBS)
- クローン病
- 潰瘍性大腸炎
- 脂肪肝
- 急性肝炎
- 慢性肝炎
- 肝硬変
- 胆石
- 胆嚢炎
- 胆嚢ポリープ
- 急性膵炎
- 慢性膵炎
- 食道がん
- 胃がん
- 大腸がん
- 肝がん
- 胆嚢がん
- 膵がん
など